研究データ管理サービスの設計と実践[2022年度版]
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講座内容
研究データには、どのように生成され、保存され最終的に再利用されていくのかといったライフサイクルがあります。
この講座では、研究データのライフサイクルに沿った形で、サービス設計や研究前の支援、研究中の支援、研究後の支援、そして日常的な支援について学びます。
学習時間の目安:約4.5時間
第1章:序論 (学習時間:約24分)
第1章では、研究データ管理の基礎的な知識として、研究データ管理の背景、研究データ、研究データ管理、研究データ管理サービスについて学びます。
<トピック>
1. 第1章の概要
2. 背景
2.1 背景 2.2 オープンサイエンスの潮流 2.3 不正対策 2.4 助成機関のポリシー
3. 研究データとは
3.1 研究データとは 3.2 研究データを構成するもの 3.3 研究データの具体例 3.4 研究データのライフサイクル
4. 研究データ管理とは
4.1 研究データ管理とは 4.2 研究データ管理(RDM: Research Data Management)とは4.3 研究データ管理のメリット 4.4 研究データ管理と大学 4.5 FAIR原則(FAIR Data Principles)
5. 研究データ管理サービスとは
5.1 研究データ管理サービスとは 5.2 研究データ管理サービス:人的支援 5.3 研究データ管理サービス:管理基盤
6. 本教材の構成
6.1 本教材の構成 6.2 研究データのライフサイクルと本教材との関係
第2章:サービス設計 (学習時間:約28分)
第2章では、研究データ管理サービスの設計について、サービスの全体像、サービスの設計、研究データ管理に取り組む組織体制づくり、サービス設計のための事前調査、サービスの試行・評価、海外大学の事例について学んでいきます。
<トピック>
1. 第2章の概要
2. 研究データ管理サービスの全体像
2.1 研究データ管理サービスの全体像 2.2 研究前の支援 2.3 研究中の支援 2.4 研究後の支援 2.5 日常的な支援
3. 研究データ管理サービスの設計
3.1 研究データ管理サービスの設計 3.2 研究データ管理戦略の策定 3.3 研究データ管理ポリシーの策定 3.4 サービスの設計
4. 研究データ管理に取り組む組織体制づくり
4.1 研究データ管理に取り組む組織体制づくり 4.2 ステークホルダーの抽出と組織体制づくり
5. サービス設計のための事前調査
5.1 サービス設計のための事前調査 5.2 事前調査の必要性Data Asset Frameworkとは 5.3 アンケート調査の例 5.4 インタビュー調査の例 5.5 サービスの試行、評価 5.6 試行、評価、実施のポイント
6. 海外大学の事例
6.1 海外大学の事例 6.2 事例:エディンバラ大学(英国) 6.3 事例:ワーゲニンゲン大学(オランダ)
第3章:研究前の支援 (学習時間:約18分)
第3章では、研究前の支援として、ポリシーや、データ管理計画、データ管理計画作成支援について学びます。
<トピック>
1. 第3章の概要
2. ポリシー
2.1 ポリシー 2.2 ポリシーとは 2.3 研究者が遵守を求められる3つのポリシー 2.4 研究データに関するポリシーの背景 2.5 研究公正に関するポリシーの指針 2.6 研究機関のポリシーの例(研究公正) 2.7 研究機関のポリシーの例(オープンサイエンス) 2.8 研究助成機関のポリシーの例 2.9 学会・出版者のポリシーの例 2.10 ポリシーを策定するために 2.11 ポリシーを遵守するために
3. データ管理計画とは
3.1 データ管理計画とは 3.2 データ管理計画(DMP)とは 3.3 データ管理計画(DMP)策定の意義 3.4 データ管理計画(DMP)策定の義務化 3.5 データ管理計画(DMP)策定の支援
4. データ管理計画作成支援
4.1 データ管理計画作成支援 4.2 データ管理計画の例 4.3 データ管理計画に含める内容 4.4 ①管理上のデータ 4.5 ②データ収集 4.6 ③文書化とメタデータの付与 4.7 ④倫理・法律のコンプライアンス 4.8 ⑤保管とバックアップ 4.9 ⑥選定と保存 4.10 ⑦データ共有 4.11 ⑧責任とリソース 4.12 データ管理計画作成ツール 4.13 データ管理計画のライフサイクル
第4章:研究中の支援 (学習時間:約60分)
第4章では、研究中の支援として、研究データの種類とセキュリティポリシーの関係、データの保存と機関の役割、データの発見支援、データ分析トレーニングコースの実施、論文発表に向けた研究データの取扱いに関する支援、データ管理計画の更新支援、について学んでいきます。
<トピック>
1. 第4章の概要
2. 研究データの種類とセキュリティポリシーの関係
2.1 研究データの種類とセキュリティポリシーの関係 2.2 情報セキュリティと情報の格付け 2.3 機密性・完全性・可用性とは 2.4 機密性についての格付けの定義例 2.5 完全性・可用性についての格付けの定義例 2.6 要保護情報とは 2.7 取扱制限の定義例 2.8 セキュリティポリシーと研究データの管理 2.9 研究データの具体的な格付け例
3. データの保存と機関の役割
3.1 データの保存と機関の役割 3.2 保存の必要性と機関の責任 3.3 各機関が定めるポリシーの例 3.4 研究データ保存時の留意点 3.5 研究データ管理に適切な保存場所 3.6 オンプレミスとパブリッククラウド 3.7 オンラインストレージの情報セキュリティ 3.8 海外事例:機関としてストレージ提供サービス 3.9 バックアップ 3.10 セキュリティ 3.11 フォーマット
4. データの発見支援
4.1 データの発見支援 4.2 研究中のデータ利用 4.3 公開されている研究データの検索支援 4.4 ① 複数のデータリポジトリ等から一括検索できるツールで探す 4.5 ② 個別に各データリポジトリにアクセスして探す 4.6 ③ データジャーナルから探す 4.7 ④ 論文の引用情報からデータを参照する 4.8 所定の手続等により入手可能な研究データの発見支援 4.9 関連する研究プロジェクトの調査支援
5. 後編の概要
6. データ分析トレーニングコースの実施
6.1 データ分析トレーニングコースの実施 6.2 データ分析トレーニングの必要性 6.3 研究者のニーズ 6.4 データ分析トレーニングの意義 6.5 Data Carpentryによるトレーニングコース 6.6 学内におけるサポート(エディンバラ大学) 6.7 学内におけるサポート(シドニー大学) 6.8 無料で利用できる代表的なツール 6.9 データ分析トレーニングコース 実施のポイント
7. 論文発表に向けた研究データの取扱に関する支援
7.1 論文発表に向けた研究データの取扱に関する支援 7.2 データの取扱指針の確認 7.3 出版者によるデータ共有ポリシー 7.4 データの引用 7.5 データ引用原則に関する共同宣言FORCE11(2014年) 7.6 データ引用の方法 7.7 データの引用例 7.8 データの引用ツール
8. データ管理計画の更新支援
8.1 データ管理計画の更新支援 8.2 DMPの実施とその検証 8.3 DMPの更新 8.4 DMP作成ツールを用いたDMPの更新
第5章:研究後の支援 (学習時間:約31分)
第5章では、研究後の支援として、データ公開前の確認作業や、研究データの公開手順、メタデータやライセンスの付与について学びます。
<トピック>
1. 第5章の概要
2. 研究データ公開前の確認作業
2.1 研究データ公開前の確認作業 2.2 研究データを公開することの意義 2.3 研究データを非公開とする必要性 2.4 公開前の確認事項
3. 研究データの公開
3.1 研究データの公開 3.2 データリポジトリとは 3.3 データリポジトリの種類 3.4 出版者の動向 3.5 出版者の推奨するリポジトリ 3.6 公開場所の選定の際に考慮すべき情報 3.7 リポジトリへの登録のステップ 3.8 代表的なデータリポジトリでの公開例
4. メタデータの付与
4.1 メタデータの付与 4.2 メタデータとは 4.3 メタデータのタイプ 4.4 様々なメタデータの標準 4.5 メタデータの入力支援 4.6 識別子の付与(DOI) 4.7 識別子の付与(ORCID) 4.8 研究データのメタデータの例 4.9 研究データのメタデータ記述例(JPCOARスキーマに拠る) 4.10 構造的メタデータによる連携
5. ライセンスの付与
5.1 ライセンスの付与 5.2 ライセンシング 5.3 ライセンス付与に関する原則 5.4 データ提供者によるライセンス表示 5.5 研究データと著作権 5.6 ライセンス付与に役立つガイドライン等 5.7 管理者側からの意思表示 5.8 リポジトリで使用できるライセンス(例) 5.9 日本のリポジトリの規約(例)
第6章:日常的な支援 (学習時間:約33分)
第6章では、日常的な支援サービスとして、研究データ管理研修の実施方法、ポータルサイトの設置概要と事例、相談窓口の設置概要と事例について学びます。
<トピック>
1. 第6章の概要
2. 支援者向けの研修設計
2.1 支援者向けの研修設計 2.2 データ管理支援者の研修に求められるもの 2.3 オンライン学習による個人学習 2.4 組織内のワークショップ型研修
3. 研究者向けの研修設計
3.1 研究者向けの研修設計 3.2 研究者向け研究データ管理研修に求められること 3.3 義務付けられた研修と自主的な研修 3.4 機関で義務づけられた研修:位置づけの明確化 3.5 自主的に参加する研修:ワークショップの開催
4. 大学院生向けの研修設計
4.1 大学院生向けの研修設計 4.2 大学院生に対する研究データ管理教育に求められること 4.3 カリキュラムへの導入 4.4 セミナー・ワークショップの開催
5. RDMポータルサイトの提供
5.1 RDMポータルサイトの提供 5.2 RDMポータルサイトとは 5.3 RDMポータルサイトの情報 5.4 海外大学の事例 5.5 例1 エディンバラ大学 5.6 例2 イリノイ大学 5.7 例3 モナシュ大学 5.8 例4 ワーゲニンゲン大学 5.9 ナショナルサービス
6. RDM相談窓口の開設
6.1 RDM相談窓口の開設 6.2 RDM相談窓口とは 6.3 コンサルティングサービスの実施内容 6.4 コンサルティングサービスの体制 6.5 コンサルティングサービスの先行事例 6.6 先行大学の事例 エティンバラ大学 6.7 先行大学の事例 イリノイ大学 6.8 先行大学の事例 モナシュ大学 6.9 先行大学の事例 ワーゲニンゲン大学 6.10 事例のポイント
7. 広報・アドボカシー
7.1 広報・アドボカシー 7.2 広報・アドボカシーの重要性 7.3 広報・アドボカシーの方法